2013年03月08日

和算資料「志鎌文庫」のご寄贈を受けました

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このたび、山形市の志鎌家に代々伝わる貴重な和算資料を、志鎌安紀良様より、小白川図書館にご寄贈いただきました。

いただいた和算資料は、志鎌家のご先祖で、和算「最上流」五伝の志鎌小平治安重(1853-1936)氏が収集したものなど146点で、山形市出身の和算家会田算左衛門安明(1747-1817)「直筆」の和算書も含まれています。

山形県は江戸時代に和算の非常に盛んなところであり、安明は江戸期最大の和算流派である関流(始祖:関孝和)に対抗して最上流を打ちたてた和算家であり、約2000冊の著作があります。また、関流の藤田貞資の「精要算法」を批判し「改精算法」を出版したことから、関流と最上流とで論争が始まり、この論争が以後20年余続き、数学を知らない一般の人たちにまで数学への関心を持たせることになったということでもよく知られています。

4年後には没後200年の記念の年を迎えようという、この時に、志鎌家より、安明の著作を含む和算資料がご寄贈されましたことは、本学にとって誠に有難くよろこばしいところであります。

いただいた資料は、大変貴重な学術資料でありますので、「志鎌文庫」と名づけ、末永く大切に保管し、本学のみならず地域の皆様などの学術研究に役立てていただきたいと考えております。

 

【学長からの感謝状の贈呈】
【学長記者会見】 【志鎌様と寄贈された和算資料】